2010年12月20日月曜日

草履に編み込まれた“メリヤスパーツの物語?

 鼻緒の凛とした顔付きがいい。マーブルの色合いがいい。その草履を手にすると、しっかりした形でありながら、心地よい柔らかさもある。随所に良心を感じるつくり、そして色が混ざりあった“霜降り”の小判底の柄が個性を高めている。

【拡大画像や他の画像】

 一品物の布草履「めりやす草履」は“混布”で作られている。混布とは食べるコンブではなくて、いくつかの種類の糸を混ぜた編み物(テープ)のこと。それが草履の本体となる。テープを製造する小高莫大小工業(こだかめりやすこうぎょう、江東区)の社長、小高集(つどい)さんは言う。

 「職人が手編みしやすいような、しっかりとしたオリジナルのテープを作るまでに1年かかりました」

 職人のおばあちゃんたちがいるのは、青森県の八戸駅からクルマで1時間半ほどの距離にある奧の村。山間で静かに丁寧に編まれる草履の素材は、江東区から送られているのだ。

●ハギレが生んだ青森の工房との出会い

 2年前のある日、小高さんのもとにネット経由で「ハギレを譲ってくれませんか?」との問い合わせがあった。発信元は青森県新郷村の「朝市工房福ふく」。原反のハギレから1点ずつ草履を作る工房に、2年前リーマンショックが押し寄せた。地域の繊維工場が次々と閉鎖してハギレが出なくなってしまったのだ。材料仕入れに困ってネットで探したところ、メートル単位で“リブ”を売る小高莫大小工業を見つけた。

 小高莫大小工業の“莫大小”をメリヤスと読める人は少ない。メリヤスは伸縮するニット生地を総称する用語で、代表格はポロシャツの袖口や襟のパーツ、つまりリブである。小高莫大小工業はリブのトップメーカーなのだ。

 小高さんは福ふくの求めに応じて残布を送ったが、定期的に送るのは難しい。どんな残布が草履の素材として適するのかも分からなかった。しばらくすると、「お礼に」といって1足の草履が送られてきた。その完成度や履き心地の良さに驚嘆した小高さんは思った。

 「これで“小高オリジナル草履”を作れないだろうか」 

 そこで、40年選手の編み機を使って、残糸から原料となるテープを作って福ふくに送り、意見を求めた。返ってきた意見をもとに、テープの固さや厚みを再調整。こんな繰り返しを毎月続けて1年、「ようやく適する紐ができた」と思った時、愕然とした。

 「これじゃ福ふく工房の草履と変わらない」

 福ふく工房の草履と小高莫大小工業の草履の区別が付かなくなってしまったのだ。同じ素材から作っているのだから、それは当然のこと。小高さんは腕を組んで2つの草履を見比べた。

 すると気付いた。工房の草履は紐の柄が無地。それは糸を選んでいるからだ。だが、どうせ残糸で作るなら、糸を選ばず、その時余った糸を組み合わせればいいのではないか、と。

 こうしてできたのが“霜降り”の紐である。色の混じり具合が絶妙で、やさしい雰囲気となった。残糸から作るために同じ柄の紐は何メートルも作れず、希少性と色合いがウケて“混布”の草履は室内履きとして重宝され、入荷後すぐに売り切れる。

●やりとりを物語にする

 もう1つ、小高莫大小工業の成功例を挙げよう。イラストレーター兼ニット作家であるmotusnobsさんとコラボしたiPhoneケース「BUKOTSU」。これも作り手とのやりとりから生まれた。

 2つともリブという部品が製品に化けた、中小企業には垂ぜんの成功例。だが成功の影には失敗あり。デザイナーとの交渉では、手数料やチャネルという現実の問題が先行して頓挫の連続だった。しかし、やりとりを重ねながら、実際にもの作りを始めると、うまく回り出した。

●本が読めなかった

 成功要因はやりとりだけではない。もう1つはネット直販。小高莫大小工業のWebサイトは実によくできている。見た目や使い勝手だけではなく、内容がいい。それぞれの商品に物語があるから読ませるのだ。

 「なぜWebサイトのコンテンツが良いのですか?」と聞くと、答えは意外だった。

 「実は本が読めなかったことに端を発するんです」

 小高さんは、本をまったく読まない子どもだった。国語は大嫌いで通信簿はいつも「2」。教科書を読まなかったのに1にはならず、2でとどまったのは、試験に出る箇所だけ読む技術を開発したから。

 「“それは”という接続詞から始まる段落だけ読むんです(笑)」

 段落読みでテストをしのぎ続けた挙げ句、不読がポリシーに。そのためか、大学では一般教養の単位を落として留年した。それがきっかけで、在学中から実家の工場勤めをして家業を継いだ。

 読み書きは表裏一体のものなので、会社に入ると伝票の書き間違いを連発。訂正に時間を取られる日々が続いた。だが、「自分だけがするミスではない。手書きノートの顧客台帳をシステム化すれば、誰でも正確な発注ができる」と小高さんは考えた。そこで父である社長を説得、PCを導入し、半月で3000件の顧客台帳を構築した。1995年のことである。

 システムに自信を得た小高さんをさらに変えたのはブログだった。

●やりとりを伝えよう

 「『ブログを毎日書けば人生が変わるぞ』と言われたんです」

 Tシャツで有名な久米繊維工業の久米信行社長の講演会に行った時のこと、その懇談会でそう命じられたという。それまでは「ごぶさたしてます」で書き出す“月イチ症候群”に陥っていたブログ。「仕方ない」と本腰を入れると、得意先からも反響があった。そこから足かけ4年、今やおばあちゃん職人に取材をして“物語を書ける社長”に大変身した。

 「いくらいいものを作っても、それだけでは伝わらないし、売れない。やりとりを物語にすることが大事だ」

 『仕事はストーリーで動かそう』(川上徹也著)に出会い、「価格や品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあっても足りない」と考え、ストーリーブランディングで売ることにした。商品開発の苦労や生産現場のことを伝えれば、ブランドが育つだろうと思った。

 自社サイトで、自分たちの商品について語れている会社は、実は少ない。ショッピングモールに出店、商品紹介はメーカー文のコピー、SEO対策。それでは数多ある商品の中に埋もれてしまう。消費者の心には響かないので、価格だけ比較されてしまう。

 衣料品の純国産率は今や何と1%(数量ベース)。レナウンでさえ中国企業に買収されるような厳しい業界で、小高莫大小工業は生き残っている。それは、リブというパーツがつながりを生むから。人と人をパーツがつなぎ、そこから商品が生まれれば、物語をつづることができ、顧客の心を響かせられるのだ。【郷好文,Business Media 誠】


【関連記事】
カバンの中にWOWを入れよう!自主制作プロジェクトから世界へ
そこは生活を設計する場 IKEA人気の秘密
無言の妻におびえる夫――トステム、“機能”を売らない内窓CMの裏側


引用元:三國志 専門サイト

2010年12月12日日曜日

<GOLDEN BOY2>江川達也の代表?3年ぶりBJで復活 主人公は38歳依然フリーター

 雑誌で連載が始まった注目作を取り上げる「マンガ新連載」。「まじかる☆タルるートくん」「東京大学物語」の江川達也さんの代表作の一つ「GOLDEN BOY」の続編となる「GOLDEN BOY2?さすらいのお勉強野郎 芸能界大暴れ編?」の連載が、15日に発売された「ビジネスジャンプ」(集英社)20号から始まった。

 東京大学法学部に入学して全課程を修了したため自主退学した大江錦太郎も、年を重ねて前作の25歳から38歳になったが、学問はもちろんスポーツ、料理、遊びでも「おべんきょう」と極める姿勢は変わらずだ。第1話「フリーター人生18年!?」は、マグロ漁船員から転職し、渋谷のヘアサロンで売れっ子店員になっていた。理由は、店の社長である紅葉澪に、初恋の人の面影を重ねてぞっこんだったが……というストーリーだ。

 ◇編集からのメッセージ ビジネスジャンプ編集部 林辰朗さん

 あの錦ちゃんがカムバック!! 爆発的人気を誇った「GOLDEN BOY」の続編が13年ぶりにスタート!! マンガ家以外にも、映画監督?タレントなどさまざまな顔を持つ江川達也氏が、主人公?大江錦太郎の活躍の場として選んだのは芸能界。正に江川氏自身が身をもって「おべんきょう」してきたことを、パワフルに作品に落とし込んでいきます。25歳だった錦ちゃんも、はや38歳。大人の男になった……かと思いきや、フリーター生活は相変わらず。でも趣味である「おべんきょう」は継続中で、極めた仕事は300以上。現在、美容師として活躍する錦ちゃんが、ついにその成果を実践に移します!! 錦ちゃんの周りにいる美女たちとの恋愛模様にもご期待ください!!

【関連記事】
<写真特集>キャッツ?アイ : 25年ぶり復活 泪、瞳、愛が装いも新たに コミックゼノン創刊号
江川達也 :代表作「GOLDEN BOY」が13年ぶり復活 BJに続編連載
マンガ新連載 :「YOUKIの直球」 「のぞみウィッチィズ」の作者が描く高校野球
マンガ新連載 :「砂の栄冠」 ドラゴン桜作者が紡ぐ「感涙必至の高校野球マンガ」
マンガ新連載 :「いつか空から」平穏無事な人生が一変?「今日俺」の西森博之の新作


引用元:Final Fantasy XIV|14 総合情報サイト

2010年12月1日水曜日

不動産バブルは深刻な水準に=政府研究機関が発表―中国

2010年3月31日、ラジオ?中国の声は、住宅価格に関する国土資源部の統計を報じた。特に主要都市では不動産バブルが深刻な水準に達しているという。中国広播網が伝えた。

国土資源部旗下の中国土地探測計画院全国都市地下観測グループの統計によると、昨年の全国住宅平均価格は1平方メートル当たり4474元(約6万1100円)。前年比25.1%と2001年以来最
大の上昇を記録した。土地探測計画院の趙松(ジャオ?ソン)院長によると、早くから地価が高騰していた北京、上海、広州など主要都市よりも、それ以外の都市で値上がりが目立つという。

【その他の写真】

また調査では、不動産価格に占める土地価格の比率は平均23%であることが判明した。長江デルタ、珠江デルタ、環渤海地域ではこの比率は ラテール rmt
さらに高まる。天津、上海、南京、杭州は40%以上。寧波にいたっては50%を超えている。

北京の家賃収入と不動産価格の比率は2005年の6.42%から3.81%に下落。他の主要都市5都市も同様の傾向を示しており、4%を切っている。下落は不動産バブルの存在を示すものだという。趙院長は、不動産投資は現在、リターンが少なく、リスクも高いため、長期
投資の対象としてはふさわしくないと指摘した。(翻訳?編集/KT)

【関連記事】
? 中国の不動産バブル12年崩壊説に反論、「日本とは経済体制が違う」―中国紙
? 中国の不動産バブルは来年弾ける?日本のバブル時代と比較した「タイムテーブル」が話題に―中国紙
? 不動産バブルは中国にとっての一大試練―香港紙
? <不動産バブル>市場は
すでに「泡の中」、専門家が警告―中国
? <出資金暴動>市民数万人が暴動、不動産バブル崩壊で出資金失う―湖南省吉首市

引用元:ロハン(新生R.O.H.A.N) 専門サイト